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計画停電を「やくも水神」遠隔操作で乗り切る


導入の背景

 町田市の2010年度末下水道普及率は95.7%。北を鶴見川クリーンセンター、南を成瀬クリーンセンターの南北2カ所に終末下水処理場を設けている。1985年に最初のマンホールポンプを設置、現在では37か所にマンホールポンプがあり、うち31か所に「やくも水神」の遠隔監視機能を導入している。

 一般電話回線を使った音声通報装置と併用で監視を続けている同市では、同時多発的な災害が発生した場合、"話中"になりつながらず状況が分からないなど一般回線の問題点を以前から抽出しており、水位や状態がパソコンを使ってグラフと画像でわかり、遠隔操作機能がある「やくも水神」による状態監視と併用で、比較検討を続けていた。



町田市下水道部水再生センター


採用後の効果

■3.11とその後
 2011年3月11日その日は、18か所から停電発生を知らせるメールが届き、3時間後も一部を除いて復旧できていなかった。記録がある停電前の水位を確認して、貯留容量に余裕がない施設の洗い出しを行い、市内の業者と連携してバキューム車を巡回させた。
 一般回線で監視している施設ではバックアップバッテリーが放電したため、巡回監視を行い、溢水がないことを確認。そうした作業は午後11時過ぎまで続いたという。

■「計画停電」
 続く3月13日、計画停電実施決定を伝える政府発表を受け、同市上下水道部は深夜に緊急対策会議を行った。停電時間中に貯留容量を超える流入があった場合を想定し、バキュームカーの待機や、住民へ水道使用をなるべく控えるよう職員が知らせに回るなど、あらゆる手だてを講じた。
 中でも「やくも水神」で遠隔操作が可能な施設は、あらかじめマンホール内の汚水を圧送指示を出し、汚水貯留容量を確保したのだった。
 遠隔操作ができないところにはディーゼル発電機を載せたトラックを現場で待機させるなど、まさに職員全員体制で"その時"を迎えた。

■長時間停電対応
 同市内で実施された計画停電は計7回あったが、こうした対策により、溢水はなかった。同市や、多くの自治体の要望もあり、「やくも水神」は震災後、電源が切れても最長24時間信号を送り続ける長時間バッテリー搭載型のユニットを開発、既存のマンホールポンプ制御盤にも2時間程度で備え付けができるようにして、予断を許さない電力供給事情に備えている。





東京都町田市ホームページ
https://www.city.machida.tokyo.jp/





導入事例



災害対応を遠隔で連絡できた「敬老の日」発祥の町。



計画停電、「やくも水神」遠隔操作で乗り切る。長時間停電対応の必要性も



クラウド型監視システムでは日本最大規模の182施設を一元管理



やくも水神導入で低コスト・省電力化を実現。ちりめん産業がもたらした華やぎの町。

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